
クラック補修工は大きく分けて表面処理工法、注入工法、充填工法の3つに分類されます。
ひび割れ幅の大小、ひび割れ変動の大小、鉄筋の腐食の有無し等によって単独あるいは組み合わせて使い分けられます。
一般的に用いられているのが注入工法です。
自動式低圧注入工法とも言われ、ゴムの復元力やスプリング等のバネ圧を利用した専用の注入器(インジェクター)を用いて、注入力0.4Mpa以下の低圧かつ低速で注入します。
注入材料はエポキシ樹脂やアクリル樹脂等の有機系、セメント系、ポリマーセメント系があります。
ひび割れ注入材に要求される性能は、主に付着強度、引っ張り強度です。

平成15年度 滝野川橋落橋防止設置工事実績
断面修復工は老化したコンクリートを除去した後に断面を修復する工法です。
修復部位と修復厚さとの関係は天井などの上裏面では、20mm程度以下、壁、柱などの垂直面では、50mm程度以下としています。
一般的にポリマーセメントを用いて修復を行います。
ポリマーセメントはワーカビリティーが良好で所定のコンシステンシーを得るのに要する水セメント比が、ポリマーセメント比の増加に伴い低減できます。
このことは、高強度の発現と乾燥収縮の低減にも寄与します。
適度の空気連行性があり、これはコンシステンシーの向上と凍結融解抵抗性に優れ、特に引っ張り、曲げ強度が大きく伸び能力も増大します。
又、ブリーディングや材料分離抵抗性が優れています。

平成16年度 一般国道121号 橋梁補修(道路保全費)高の沢橋工事実績
止水部補修工はひび割れや継ぎ目からの漏水現象を止め、コンクリート中の鋼材の錆の成長を抑制する工法です。
一番の要因はエフロレッセンスとされ、これはコンクリート中の可溶性物質やコンクリート周辺に存在する可溶性物質が水分とともに貫通したひび割れを通ってコンクリート表面に移動し、水分の逸散や空気中の炭酸ガスとの反応によって析出したものです。
その他にもアルカリシリカ反応があり、これはセメントに含有されるアルカリに由来する水酸化アルカリとある種のシリカ鉱物を含有する骨材が反応してコンクリートに異常な膨張が生じ、それに伴ってひび割れが発生する現象です。
一般的には、クラック補修工と同様に施工します。
留意点は、漏水、湧水、湿気、水圧の度合いを調査することが重要です。
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